2017年02月26日

地方公務員法・地方自治法改正法案

 NPO法人官製ワーキングプア研究会理事長白石孝です。
 ようやく政府最終案と思われる法案概要などを見ることができ、
仰天しました。

○まず、労働者性がある非常勤職員については、新設する地公法22条の2
に全員移行させます。法的措置ですから例外はありません。これまでの
3−3−3は審議会委員とか嘱託医などに限定されます。22条臨職は22条3
として、常勤職員の欠員、病休、産休代替や臨時的な業務に限定され、
任期も6月以内更新1回に限定など相当に少なくなります 。

 そしてすごいのは、新設の22条の2「会計年度任用職員」を2分割し、
フルタイムのみ給料、手当、共済対象とし、パートタイムについては、報酬
のままで期末手当のみ至急対象とすると、大きく変更しています。

 また、施行期日も1年延期し、2020(平成32)年4月1日としました。2017年度
は法改正と総務省から自治体への様々な通知、伝達、18年度に条例改正と
給与システム改修、19年度に周知と募集、20年度実施です。
  
 改正法は、連休前後には成立し、6月くらいから総務省の動きが活発化する
と思います。
 
 これにより、非常勤内部に分断が持ち込まれ、また、フルタイム会計年度任用
が固定化されうことで、非正規の固定化と正規から非正規フルへの置き換えも
進むと思います。
 また、正規は競争試験、非正規フルは選考(面接や作文)による採用となり、
正規職のエリート意識化も助長されるでしょう。組合弱体化ともいえます。
 また、毎年1か月の条件付き採用期間が繰り返されます。
 年度にこだわる場合、年度をまたぐ妊娠・出産休暇など労基法の原則との
すり合わせもどうなのか、解明課題も多く出てきます。

 これに対する現場の声は、
・会計年度任用職員という呼称がとてもいや、変えられないか
・毎年の条件付き採用、屈辱的
・職務による区別なら分かるが、同一労働で3つ(正規、フル、パート)
 に分断される
・国会議員や総務省、マスコミには、非正規公務員の現状、実態を
 とことん伝えることが大事。その実態と今回の法改正が矛盾する、
 混乱をもたらす危惧を伝えること。単に「反対」というだけでは、不十
 分と思う。

 私なりの見方ですが、今回の改正法案は、
・自治体にある任用の混乱を整理することが目的で、任用・雇用の
 入口、出口には触れていない
・判例などから手当支給は不可避と判断し、その措置をした。ただ、
 原案段階での与党根回しや自治体から、全員を給料・手当支給対象に
 異論が出た、また、財源的にも困難ということもあり、フルとパート
 に分けたのではないか。
・労働基本権については、自民党や東京都・大阪府の意向が働いた
 のではないか。
posted by 官製ワーキングプア研究会 at 23:16| 報告 | 更新情報をチェックする